川崎自立学習塾の及川です。
夏休みも終わり、中学生は期末テストに向けて勉強し始める時期ですね。
川崎自立学習塾では期末テスト対策コースを実施しています。
テストに出題されそうな問題の演習はもちろん、面倒で後回しにしてしまいがちな提出物の管理もお任せください!
ひとりひとりに合わせた問題作成が可能ですので、苦手な単元のみを集中して復習することもできます。
先日、GIGAスクール構想の現状を考えさせられるような調査結果が話題となりました。
それは、
”オリジナル課題を作成している学校のうち、半数以上がPCで作成し、紙で配布・回収をおこなっている”
というもの。
川崎自立学習塾でも、問題作成をPCで、配布・回収を紙でおこなっています。
一見、無駄な作業が多いように見えますが、これには理由があり、ストレスの無い学習環境を考えた場合に「すべてをデジタル化すること」が必ずしも良いとは言えない為です。
夏休み期間、生徒たちが各自PCを持参し、学校から出されたデジタル課題に取り組んでいる様子を目にしました。
そこでいくつか気づいたことがあります。
出題方法とタッチパネルの相性
教科や問題のタイプによって異なりますが、明らかに相性の悪い場面がありました。
① 漢字の書き取り
漢字の書き取りを、液晶のタッチパネル機能を使って手書き入力させる、というもの。
各個人の字の癖もさることながら、AIの文字認識精度がまだ低いため、正しく書けていてもなかなか正解にならない。
もちろん、AIにきちんと認識されるような綺麗な字を意識して書くことも大切だとは思います。
しかし、それにこだわりすぎて漢字の習得数が減ってしまっては本末転倒ですよね。
② 数学の計算
数学の計算問題を解き、その答えを手書き入力させる、というもの。
こちらも漢字の書き取り同様、字の癖や文字認識精度によって不正解となるパターンが多いようです。
また、数学の計算はすべて暗算でおこなうのは難しい部分もあり、結局は紙などに途中式を書いてその答えをPCに入力する、という手順を踏むことになります。
一応、PC画面内に計算するスペースはあるのですが、それも手書き入力なので思ったとおりに書けない、紙に書いたほうが速い、と嘆く声が多かったです。
周辺機器の有無による効率の不平等性
学校によって異なりますが、基本的に配布されるのはPC端末のみ。
手書き入力用の補助機器としてペン先の細いスタイラスペンも一緒に配布されていれば、上で挙げた2つの問題の大部分は解消されそうです。
また、タッチパネル機能があるとはいえ、マウスも併用すれば作業効率は格段に上がるでしょう。
社会人になると仕事の大部分をPCで作業することになります。
スマホ世代の子ども達にとってはタッチ操作のほうが使いやすいのかもしれませんが、学生のうちにマウス操作に慣れておくのは決して無駄なことではないはずです。
学習のデジタル化について個人的に感じたことをまとめました。
”オリジナル課題を作成している学校のうち、半数以上がPCで作成し、紙で配布・回収をおこなっている”
という調査結果だけを見ると
「まだアナログ方式だなんて遅れてるなあ…」
と思うかもしれません。
すべてをデジタル上で管理するほうが先生の負担も少ないでしょう。
しかし、実際にペンを持たせて紙に書き込む学習が大切な場面もまだまだ多いのです。
「1人1端末時代になったのだから、すべてデジタル化しないと意味がない」
ではなく、
「デジタルという選択肢が増えて、学習の幅が広がった」
と考えるのが良いのではないでしょうか。
ひとつの方法にこだわらず、複数の方法をうまく使いこなすことが今の子ども達には必要なのかもしれませんね。
Comentários